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「銀鈴会に参加 してー皆さんの支えを頂いて 」
初級    斉藤輝雄

昨年八月に軟骨腫瘍のため下咽頭の手術を受けた。癌とは言えないそうだが 再発の心配を取り除くため全摘となり、 声帯も摘出すると医師から相談があった。
人前で話をする事が仕事だった私にとって、それは大変な決断を要する事であった。 若い頃から不整脈のあった私は、新宿の某病院に通院していた。
世界的権威の医師だったので、専門は異なるが永年お世話になった医師だったので、相談した。 医師の答えは一言だった。 医療の世界では「 二つに一つしか選択の道は無い」であった。
その一言で全摘の決断をした。 二か月あまりの入院で退院となった。退院にあたり 主治医から 銀鈴会の紹介を 頂いた。 自宅に戻り 介護に来てくれた総生会の介護士の方がやはり銀鈴会に行く事をすすめ資料を取り寄せてく れた。
これまで何の知識もない会だったので正直、不安いっぱいで一月末に横浜までお尋ねさせて頂いた。会長さん、 事務局長さんにお会いするなり私の不安は一掃された。会長さんは実に明るく、くったくのない方で真っ先に迎え入れて下さった。 私が心配に思う 事、戸惑う事、知っておいた方がよい事、すべて承知されており、的確に一つひとつを教えて下さった。 それ以来、顔を合わせるたびに一声かけて下さり、その一言がどれほど自分の支えになっているか知れない。
事務局長さんは、そのお役にピッタリの方で、早速、入会の手続きから、年間の予定、諸資料の説明、ELの購入手続き、区役所 などでの手続きの案内など事細かにわかり易く教えて下さった。 お陰様で今日まで何一つ戸惑う事無く過 ごさせて頂いている。
諸手続きが終わり、皆さんに新入会者として紹介され、全員の方々があたたかく拍手で迎えて下さった。 それ以来、週二回ずつ通わせて頂いているが、指導員の方々のあたたかな人柄、気配り 、心配りにも頭が下がります。
なかなか食道発声が出来なくているが、気落ちする事にならないように、 ゆっくりやればいいんだよと、焦る私の気持ちを落ち着かせて下さる。こつがつかめれば、きっと簡単な事なのでしょうが、 それがわからない私に、指導員の方がよほどじれったい思いと思うが、根気よく教えて下さり、有り難く思う 。
正直、今日は休もうかと思う日もあるが、待っていて下さる指導員の方々の思いに支えられて休むことなく続いている。
横浜まで自宅から車で片道一時間半ほどかかる。たまに眠気に誘われたり、タンの処理があるので妻が運転交代要員で付き添ってくれている。 皆さんの支えを頂いてこれからもしっかり通わせて頂く気持ちだ。


神奈川銀鈴会の会報第46号(令和元年9月)から掲載しました